スタッフダイアリー

“最後の無頼派”浅草に現る!

AKB37ことAKIBA37歳です。

先日、我が電子書籍レーベル「デジタルブックファクトリー」のスーパーバイザーでもある
作家の伊集院静先生とお食事させて頂くという大変貴重な機会がありました。

その日は、昼から夜まで電子書籍「男の流儀入門【恋愛編】」の取材。
その後、食事の予定。

こんな機会は滅多にない。
男の流儀を直接伝授頂ける大チャンス!

しかし、僕らは悩んだ。
僕らの様な若造が伊集院静という大御所をどこにお連れして、どんなおもてなしをしたら、喜んで頂けるのか。
考えた末、出した結論は、、、そうだ。浅草に行こう!

浅草は、伊集院先生も愛する街。(浅草を舞台にした書籍を多数執筆されている)
そしてなによりも僕の地元!

そして、僕にはもうひとつの企みがあった。
僕の母が経営しているお店(スナック)に来て頂けないだろうか。。。
なぜなら、母は先生の大ファン。
散々迷惑をかけた母親にようやく親孝行が出来るチャンス!

そんな思いを胸に秘め、僕らは伊集院先生と共にタクシーに乗り込み、浅草へと向かった。



取材風景



一軒目。
僕が昔からお世話になっている小さな寿司屋。
とはいえ、お寿司の頼み方もろくに知らない僕達は、伊集院先生に寿司の流儀を教わりながらの注文。
なんと贅沢な空間。
寿司屋の大将を交えながらの団欒は至福の時となった。

そして!意を決して、僕は切り出した。
「先生、次なんですが、僕の母が近くで店をやっていまして、もしよろしければ・・・」

「な~るほど。そういうことか!」
僕の企みの全てを悟った先生は、よし行こう!と席を立った。

ついに、この瞬間がやってきた!
母の店のドアを開け、先生をエスコートする。
「いらっしゃいませ~」と意気揚々と出迎えた母の顔から喜びと緊張が伝わってきた。
席にすわり、山崎12年で乾杯。
やっぱり伊集院静は、ウイスキーがよく似合う。

伊集院先生の存在に気付いたお客さんのひとりは、先生が作詞した「ギンギラギンにさりげなく」や「愚か者」をカラオケで歌った。
「ありがとう。これで僕に数銭入る。」
伊集院節炸裂で店内が爆笑に包まれた。

「お母さん、大変苦労もしたでしょう。よくここまで育てましたね。」
母は、涙を浮かべていた。
それを見て、僕も泣きそうになった。

楽しい時間が過ぎるのは早い。
時間はもう深夜0時をまわっていた。

「今夜は、楽しい時間を有り難う。今度はたけしと来ようかな。」
リップサービスも忘れない。
最後に全員で乾杯し、先生は浅草をあとにした。


今思えば、大胆なことをしたものだ。
でもこれが僕らに出来た最高のおもてなし。

そして、なにより伊集院先生と酒を交わしたこの夜は、僕にとって一生の思い出となった。
次回ご一緒させて頂く機会があれば、もうちょっと男の大人の飲み方を覚えたいものだ。

電子書籍という仕事を通じて、伊集院先生と出会えたご縁に感謝しつつ、
この御恩は、次回作の制作に邁進することでお返しするとしよう。





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