スタッフダイアリー

パブリッククラウドNFS速度調査

システム課 黒田です。

当社では運営しているWEBサイトの多くに
NFSを用いたバックエンドシステムを使っています。

※NFSとは、Network File System の略で
 Linuxで一般的に使われているファイル共有システム

安定稼働しているこのシステムをAWS上で稼働させるために
NFSをイチから構築する機会があったので、各環境下でのNFS速度を計測してみました。

■共通環境
 CentOS
 NFSv3(async)

■計測コマンド
・書き込み計測
date; time dd if=/dev/zero of=1gb.dat bs=10M count=100; time sync

・読み込み計測(キャッシュをクリアしてから計測)
sync
echo 3 > /proc/sys/vm/drop_caches
date; time dd if=1gb.dat of=/dev/null

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NFS経由の読み書きは基本的にはネットワークの
スループットに影響されると思うので、予想される
ネットワーク性能を併せて載せておきました。

以下からは、AWSのインスタンスタイプによって
NFSの読み書きを計測した結果です。

AWS


※NFSサーバ、クライアントサーバ共に同一インスタンスタイプで計測
※NFSサーバのEBSは1TB(gp2/3000iops)をマウント、t2以外はデフォルトでEBS最適化
※想定スループットはAWS公式ページを参考に掲載
 http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/EBSOptimized.html
※t2インスタンスの想定スループットは公式内で見つけられませんでした

特筆すべきは、t2インスタンスのネットワーク性能「Low to Moderate(低から中)」が
1Gbps程度のスループットを記録したことです。microサイズからこのネットワーク性能ですが
先にm4インスタンスの計測を行っていたので、計測間違いかと思い何度もやり直しました。

あとは公式に載っている想定スループットと違う結果が出たのが、
c4.xlarge で c4.4xlarge相当のスループットが出ていました。

ネットワーク性能が「High(高)」となっていても
インスタンスサイズが大きくなるにつれてスループットが
上がる認識でしたが、c4インスタンスの「High(高)」は
「Low to Moderate(低から中)」と同じく、差がないのかもしれません。

今回は本稼働前のサーバで色々と検証し、
当初はm4インスタンスで本稼働させるつもりでしたが、
t2やc4での本稼働も検討しようと思います。

以上、NFS速度調査結果でした。